【リワーク】「育つ」環境

こんにちは
 
84期復職トライアルも2週間が経過しました。
 
今回はリワークプログラムを行う環境のお話しです。
「育てる」のではなく「育つ」環境づくりについて。
 
治療者が治す、指導者が育てるのではなく、メンバーが主体的に楽しみながら育っていく環境があるといいなと日々考えています。
 
「安心を感じられる環境(安心感のある場)」
 
リワークでは、自分の考え方や行動を振り返ることや仕事や病気に向き合うことなど、受け入れたくないこと、みたくないことを考えていくことがあります。自己分析から自己否定的な認知に捉われたり、他者からの指摘や言葉につらい思いを感じたりする可能性もあります。そんな負荷のかかる場合でも、安心感のある場があることで、「やってみよう」と思えたり、転んでも立ち上がるための勇気が湧いてきたりすることにつながるのではないかと思います。
 
「凹んでも、元に戻る力」(レジリエンス)
 
そんな場所をリワークメンバーみんなでつくっていくことができるといいなと思っています。大切なのはメンバーでつくる環境であること。スタッフもメンバーも一緒に。失敗しても、もう一度チャレンジしてみようと思える場所。転ばないことではなく、転んだときに立ち上がる力が湧いてくる場所に。
 
これはリワークプログラムや病気のリハビリに限ったことではないのかなと思います。子育て、教育、人材育成など、人生の中には人が育つ、人を育てる場面がいろいろあります。それに関わる人や役割、職業もいろいろです。どうやったら人が育っていくのか、正解があることではないと思います。個別に対応していくのは大変かもしれませんが、平均化して○○をすればよいということではないのかなとも思います。もちろん「育てる力」も大切だと思いますが、教えすぎたり、過保護になりすぎてしまい自由に育つことを邪魔していることもあるかもしれないので注意したいことですね。
 
「主体的に行動する力」「楽しむ力」を増やしていく
 
「育つ」環境があることで、それぞれの個性や特徴が自然と育っていく可能性があるのではないかなと思います。うまく育てることで予想通りの花が咲くこともひとつの結果ですが、個々が主体的に育っていくなかで、予想外の、予想以上の花が咲くことになったらびっくりします。リワークに参加する皆さんの中にも、そんな驚きや発見が芽生えることがあるといいなと願っています。
 
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当院では、休職・退職された方を対象にリワークプログラムを行っています。
メンバーで支えあいながら、「主体性」「楽しむ力」を養うこと、取り戻すことをテーマに活動しています。参加をご希望の方は、診察の際に主治医にご相談ください。