心理士推薦図書 Part5

心理士おすすめの一冊

「星の王子さま」

今回は児童文学からの一冊。児童文学ですが、大人にも、むしろ大人にこそ、大切なことを思い出させてくれる物語なのかもしれません。いまの自分がどう感じるか、再読することで、自分の変化に気づくことがあるかもしれません。

冒頭の献辞に「子どもっだたころの○○へ」という言葉があります。大人になって忘れてしまったこと、純粋さや、時に残酷さを含んだ無邪気なこころ。この言葉は、そんな“子どもごころ”の大切さに触れることや、自分の心に向き合う方向へ導いてくれるような気がします。あの頃の自分はどう思っていたのか・・・

「肝心なことは、目に見えない」

人と人との関係が出来る時に「目に見えない大切なこと」物語では、キツネが教えてくれます。時間というものもそのひとつ。ストレスに悩まされ、忙しい日々の中で形あるものに捉われすぎてしまい、目に見えないけれども大切なものを忘れてしまっていることがあるかもしれません。他には、どんなものがあるか探してみてください。
この物語にはたくさんの素敵なエピソードや言葉がちりばめられています。読んだ方、それぞれが感じることがあるのではないしょうか。大人になって堅くなって偏ってしまった考え方をほぐすきっかけになるかもしれません。柔軟なこころを持つことは、ストレスの対処や楽しむ力の向上など、こころの成長につながるでしょ

2016年がスタートしました。いろいろな物事を見て・聞いて・感じて・考えて、こころを豊かに、楽しむことを増やしていける1年となることを願っています。

臨床心理士  亀井 宗