【リワーク】人はなぜ走るのか?

こんにちは。
 
86期復職トライアルも一週間が経ちました。今週はスポーツ講座で「一万歩ウォーキング」にもチャレンジしましたが、なかなかの達成感でしたね。来月のウォーキングは桜が残っているといいなと祈ってます。さて、今週末は大相撲の春場所がはじまります。リワークでは千代丸に注目が集まっています(一部)が、今週末は「走る!」です。
 
名古屋ウィメンズマラソン・シティマラソンな週末です。
目標を明確にして取り組むことのひとつとしてマラソン大会も活用しています。リワークメンバーと一緒に走ります!
 
走ること自体は個人的な活動かもしれませんが、一緒に練習したり、一緒に励ましあったり、一緒に大会に出たり。みんなで取り組むことで、また違った体験にもなるのが不思議な競技です。個人競技なのに一体感を感じられる瞬間があります。沿道の応援もすごく力になることを感じられたり、走ってみて気づくことがいっぱいあります。
 
さてさて、なぜ人は走るのでしょうか? そこに、道があるから...
 
登山家のジョージ・マロリーがそんなことを言ったとか言わなかったとか
「そこに山(それ)があるから」的な。
 
乃木坂46も歌ってますね。
♪♪人はどうして走り出したんだろう?ゆっくりと歩いてたほうが楽だったはず♪♪
 
マラトンからアテネまで走ってしまったから?
メロスが寝坊しながらも、セリヌンティウスのために走ったから?
ランナーズハイに到達したいから?
 
足を前に踏み出すことの連続ですが、そこに何かを求めているのかもしれないですね。何か探していると迷ってくるので、とりあえず走ってみるのかもしれません。
 
時に、「走れメロス」はなかなかに深い(かもしれない)お話しでおすすめです。
 
友との友情のために命がけで走るメロスの英雄譚のような物語として覚えているかもしれません。人によっては、メロスはなかなか悪い奴だな!って思いが出てきたりするかもしれないです。また、何度も読んでいると、愛と友情というか裏切りと信頼をテーマにしたなかなか深いお話し(かもしれない)、太宰治らしいなという印象をもつ作品になるかもしれません。
 
「人は裏切るもの」という信念にたいしてどうやって反証するか。
「信じる」ことの大切さをどう伝えるか。
 
言葉だけで伝えることが難しいかもしれません。
 
だから
 
「走る」
 
ことで、何かを伝えようとしている(のかもしれません)
 
メロスとセリヌンティウスと王様とが織りなす喜劇?悲劇?が、それに対す考え方をみせてくれる素晴らしい作品です。「走れ!!!!!!メロス」「たのむから走ってくれ!!!!」といった感嘆符をたくさんつけたくなるような思いが湧いてきたりもします。最後は、河原でクロスカウンターのような青春描写からの...アレもきっと太宰治のこころの中にある風景を言語化したものなのかもしれません。
 
「信じること」の大切さと難しさ。「人は裏切るもの」という信念との葛藤は、いつの時代でも考えさせられることだと思います。人間関係をよくしようとか、人との距離感が大切という言葉で言うのは簡単ですが、こころで理解する、腑に落ちることは難しい。そんな思いが、なぜかこのようなお話しになったのかもしれません。個人的な感想なので、文学的な読み解き方がほかにあるかもしれませんのであしからず。
 
そんな「走れメロス」ですが、文学はちょっと読むのが...と思う方は、
 
森見 登美彦さんの『新釈 走れメロス 他四篇』(最近では「夜は短し歩けよ乙女」や「ペンギン・ハイウェイ」などがアニメ映画化されてますね)を読むと、現代設定にアレンジがされているので読みやすいです。原作に劣らず、森見さんのメロスもおすすめです。走れメロスに内包されているいろいろな思いをよりわかりやすく描いてくれています。(先に原作を読んでいるほうが楽しめると思います)
 
Merosu
 
何のために走るのか? その問い自体が不問なことかもですね。
 
♪♪走る 走る 俺たち 流れる汗もそのままに
いつかたどり着いたら 君にうちあけられるだろ♪♪
 
爆風スランプもそんな感じのことを歌ってます。
走って走って、たどり着いてからですね。
 
そんな思いを抱きながら、
週末はみなさんがんばって走りましょう!
 
また来週です。
 
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うつ病・不安障害などで、休職中・退職された方を対象にリワークプログラムを行っています。メンバーで支えあいながら、「主体性」「楽しむ力」を養うこと、取り戻すことをテーマに活動しています。参加をご希望の方は、診察の際に主治医にご相談ください。